米金利が節目の1.8%を越えた。期待インフレが下がっていないため実質金利が上昇したことになる。期待インフレが下がらないことは、市場がインフレを見ているだけでなく、経済状態もある程度底堅いと見ているということだろう。従って、株が一方的に調整の下落をするとは考えていない。
ただ、スピードが速すぎる。日銀でもインフレ評価を中立に戻した。諸外国もほぼすべて引き締め方向に舵を切っている状態で、株が上がることもないだろうということで、GBPとMXNのショートを作成した。
GBPは、先ほどの雇用統計を見ても、そろそろ賃金上昇が落ち着いてきている。明日のCPIも同じ感じだろう。またBOEはFRBと違ってターミナルレートを低く設定している。短期的に早く利上げを実施して、インフレの芽を摘んでしまおうちう作戦の効果が出るという見立てだ。しかも、4月から増税が始まる。EUとの北アイルランド議定書も平行線で、かつジョンソン首相のスキャンダルがあることから、彼がおかしな交渉を始めるリスクもあると考えて、1.3660で売った。明日のCPIが落ち着いているなら、もう少し積み増してもいいかもしれない。
MXNはサプライズで0.5%利上げを実施して、相当利上げパスは織り込まれたと判断。米金利の上昇に弱い新興国でもあるし、これは慎重に少しアマウントを減らしてUSDMXNを20.2900でロングを作成。
来週のFOMCでパウエル議長が、本日の黒田総裁のようなハト派発言をするようだと、USDロングは一旦解消させられる気がするが、これだけ数字が強い中利上げを遅らせる根拠は乏しいため、恐らくタカ派スタンス維持だと思われる。