昨晩サプライズは二つ。
まずはカナダ。BOC政策決定会合ではQEを終了することを決定しました。ほぼ全員が減額を予想していましたのでかなりのサプライズとなり瞬間的にCADは買われました。一応、利上げまでは償還した債券の再投資は行うという方針ですが、利上げ開始時期を2022年下半期から2022年半ばと前倒しし、インフレ見通しについても上方修正しています。ただ、GDP見通しについては、2021年・2022年については下方修正をしており、多少物価高による悪影響を織り込ませた形となっています。それでも、高い水準での経済成長が維持され、2023年のGDP見通しは引き上げていますので、将来的に好調な経済見通しを予想しているといえます。
もう一つは英国。秋の予算案にて緊縮財政を発表。これまで利上げを見込んで債券ショートが溜まっていたこともあり、新規国債の発行が減るという需給的な問題から、債券買いとなり、大規模な債券ショートカバーを誘発し、金利がなんと0.2%も低下した。それにしても、10月から電気料金値上げ、VAT引き上げ、に加え来年から増税。更にBOEが利上げする中、緊縮財政とくれば、経済成長は見込めない。しかもEUとアイルランドを巡る問題で揉めていて、万が一BREXIT合意が破棄されれば、関税が掛かるだけでなくEUからの労働者も全く入ってこなくなり、経済が回らなくなると思われる。BOEの利上げは来週の利上げですらほぼ織り込まれた状態で2023年までフルに利上げが織り込まれていることから、これ以上の金利上昇は見込みずらい。
これら二つを加味して、GBPCADのショートを作成した。ここ数か月GBPCADはレンジで推移して、現在その下限に位置しているが、ファンダメンタルズ的に下抜けの可能性にベットして、ショート作成。