米CPIは予想を下回った。そして反応は米金利低下はそのままだったが、株下落、FXではリスクオフのUSD買い。
これはちょっと違うと思う。本当にCPI内容も弱く、インフレが一時的というなら利上げは遠のき株にとってプラス、ということはリスクオンのUSD売りにならないとおかしい。
リスクオフになるということは、CPIの内容が酷いということだが、そもそもかなり高水準での上下動であり、根本的な物価高が解消されているとは思えない。しかもそれが需要減による、物価低下という景気減速を示唆している内容ではない。
今回弱かったのは航空費が▲9.1%、あとは宿泊。これは、デルタ株蔓延による悪影響8月最後の方は9月開始の学校の準備などもあり、そこまで活発に動くような時期でもない。
もう一つのマイナス要因は中古車。たしかにこれは需要減によるものかもしれない。郊外への移住による中古車ニーズ、及び新車が半導体不足で出てこないことから既存の中古車への需要、色々重なって価格が急騰していただけで、それが落ち着いたということ。ある意味、正常な状態に戻りつつあるということで決して悪い兆候ではない。
一方、上昇の勢いは落ちたとはいえ引き続き家賃は高く、インフレは底堅く推移している様子。これを持って米金利上昇とUSD買いがセットであれば、イメージ通り。ただ、まだ相場は各プロダクツでバラバラの動きをしており、不安定であることからエントリーには慎重になりたいところ。
そういったなかでも、FOMCはハトになるような材料はないことから、基本的にはそろそろUSDロングを増やしていくタイミング化と思う。