- 今週の注目材料
米雇用統計
事前予想は70万人弱ということで改善傾向です。米国だけでなく世界の注目材料は「インフレは一時的なのか」という問題なので、雇用よりも物価指標が注目されています。また、手厚い雇用サポート制度が徐々に解除されていく中、復職傾向が強まることが予想され、雇用は強くて当然という雰囲気があります。実際に米失業保険継続受給者数は、直近の数字で339万人ということで、前週の360万人から減少しています。従いまして、予想を下回った場合の方の反応の方が大きいと予想します。FOMCが及第点と見ている50万人前後であれば反応は限定的ですが、それを大きく下回るかどうかがポイントだと考えています。万が一下回った場合、2023年の利上げ確率に影響するとは思えませんが、スケジュール的に2022年中の利上げは困難になることから、米金利低下と株上昇によるリスクオンの展開になると予想します。
30日水曜日のRBAロウ総裁パネルディスカッション
7/6のRBA政策決定会合では、利上げの議論は時期尚早ですが、債券買い入れ延長とYCC延長の二つが主な議題となりそうです。経済指標は良好ですが、物価指標は中銀のターゲットを下回っており、緩和解除を急ぐ必要はないものの、極端な緩和を継続する理由もないといった状況でかなり予想が分かれるところなので、ロウ総裁の発言から何かヒントが得られれば、素直に会合に向けて動き出す可能性は高いです。個人的には、中国と貿易摩擦問題を抱えており先行き不透明な状態が継続中、かつ7月末に第2QのCPIが発表となることから、今回慌てて緩和解除を発表する必要もないのではないかと予想しています。
ここは、雇用統計含めて米指標が悪くなる可能性は低いので、あと2週間程度はUSD買いが継続すると考えて、EURショート積み増し、GBPショートも積み増し(GBPJPYを半分高値で切ったが、今回はGBPUSDのショートをその2倍のサイズで売る)。AUDUSDショートも作成。