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  • 今週の注目材料

米経済指標(CPI、小売り)

CPIについては、今回の予想は前月比+0.2%、前年比+3.6%、食品とエネルギーを除いたコアは前月比が3月分と同水準に+0.3%、前年比が+2.3%の予想になっています。先週も多くのFOMCメンバーから発言がありましたが、インフレは一時的という認識を繰り返していますので、多少強くても反応は乏しいでしょう。むしろ、衝撃的な雇用統計の結果がありますので、予想を下回った時の方が反応しやすいと思います。

また、小売りについては、先月前月比で9.8%上昇とかなり強かった反動で、1%程度の予想となっていますが、経済制限が徐々に解除されているなか個人消費がどの程度戻っているのか確認するため、また、その先に雇用の強弱にもつながる可能性がありますので、要チェックです。

米金利

現在市場が予想しているスケジュールは、2022年からテーパリング開始、2023年から利上げ、その為には8月のジャクソンホール辺りでテーパリング開始をアナウンスするというものです。実際に出てきている直近のCPIはベース効果もあってかなり予想よりも高くなっていますが、FOMCとしてはインフレは一時的と評価しており、本格的なインフレの為には、前提として雇用の回復がないとたどり着けないという考え方です。しかし、コロナ前の水準と比較して800万人雇用が失われた今の状態から完全に回復するには、今後も毎月100万人以上の増加ペースでないと、現在織り込まれているマーケットの緩和解除時期には追い付けません。そして、既に株式市場は、FRBの緩和解除はまだ先ということを織り込んで底堅く推移していますし、為替市場でもリスクオンのUSD売りとなっています。

一方で債券市場では、期待インフレが2.5%を超えてしまうなど、直近出てきているCPIの数字に沿った動きとなっています。しかし名目金利は頭打ちとなっており、本来バイデン大統領による追加財政出動による需給の悪化も加味したプライシングであれば、もっと金利は上がってもいいはずなのですが、かなり相場観に迷いが見えます。ただ、名目金利から期待インフレを引いた実質金利はどんどん低下している状態で、結果としてUSD売りに繋がっています。

このように各プロダクツ同士の相関や利上げ織り込みがバラバラの状態であることから、結果としてUSD売りトレンドが出ていたとしても、なかなかついていくのは難しい相場となっています。ロックダウン完全解除後、ベース効果剥落後の経済データが揃ってくる夏頃まで、本格的なトレンド相場がくるのはもう少し時間がかかりそうです。

それまで基本は株が下がらない、金利は先々の緩和解除から底堅いものの、FRBの緩和スタンスは当面維持されることから上がらないというレンジ。通貨はリスクオン気味のUSD売り優勢になると予想し、とりあえずAUDショートを損切ってド転ロング。

投稿者について

週末はゴルフに全力投球。ハンデゼロとクラチャンを目指しています(現在ハンデ7)。平日は主にFX市場で長年現役として働いています。基本的に長めのトレンドを取りに行きながら1週間程度でポート全体のリスクを調整していくスタイルです。

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