またUSDインデックスが安値を更新した。USD売りが止まらない。USDを刷り過ぎてUSD建ての価値が落ちる分、その他資産を買い続けるしかないのかもしれない。
つまり米株を持っててもUSDが売られるとUSD建ての資産が下がってしまうので、株を積み増す必要がある。金にしてもオイルにしても同じ。まあオイルは需給が絡むので行き過ぎの可能性は低いが貴金属は完全に需給を超えた投機的な動きに見える。
また、USDを刷り過ぎたからUSD売りというだけでなく。米中対立を警戒してのUSD資産売却という側面もあるかもしれない。その場合、行き着く先は欧州か日本か仮想通貨。中国人の高官などの金持ちはUSD口座を止められる危険性があることから、徐々に他資産に移している可能性がある。その一つとしてまだ香港における個人のHKGドル預金が増えていることも興味深い。中国人の平民は、人民元の価値が暴落する懸念があり、まだHKGが金融センターとして生き残ることを想定して、HKGドルに逃げている可能性もある。
とにかく、現在はファンダメンタルズが全く効かない状況。それはコロナ直後は、悪くて当然だから見ない、ロックダウン解除後は良くなって当たり前だから見ない、ということろからはじまって、今はまた違う理由でUSDが余っているからとにかく他資産を買うというだけ。
この流れが変わるとすれば、米追加財政がまとまらず、大統領令も出せないということだが可能性は低い。もしくは、今晩の米雇用統計が悪すぎて、リスクオフのドル買いになるか、少し長い話だが、コロナはただの風邪と世の中に認知され経済活動が戻ったところでインフレリスクが台頭して米金利急騰によるドル買い。